昨日、母親に電話した。
今年の初めに貸したお金のことだ。

母「5月末に必ず返すから」
私「ムリだったら電話ちょうだい。それだけでいいから」

6月に入っても連絡がこなかった。
だから電話してみただけ。

私はこれまで母親に微々たる額だがお金を貸してきた。兄妹全員で借金の連帯保証人にもなっている。
実家が経済的に厳しい状況にあることを、私は社会人になってから知った。

母親からくる電話が“お金”についてばかりになったのはいつのころからだろう。
たぶん、私が実家から足が遠のいた頃と一緒かもしれない。
たまに帰ると母親が口にする言葉は「不景気で生活が苦しい」というものばかりで気が滅入った。

父親はいつも借金の申し出や返済のことになると電話には出ず、母親に押し付けてばかりいた。
私の父親はきっと小心者なのだろう。
気を大きくするために虚勢を張る。
お酒を飲んで怒鳴ってみたり。

間に入る母親は、いつの間にか私が知っている母親ではなくなっていた。
返すことができないのに、必ず返すと言って借りる両親。
交通事故で入った兄の保険金も妹の結納金も私が働いて稼いだバイト代もみんなそう言って借りた。

私と妹はもう諦めている。
“お金を返してもらえない”ということではなく、私達の両親が自分達のことだけしか考えられなくなっているということに。

母親は言う。
「隣近所の子がお正月やお盆に限らず実家に帰って来て羨ましい」
「うちは誰も帰って来てくれないから寂しい」

私は問う。
「じゃあ私達が帰ってきて喜んで迎えてくれたことがあった?何かひとつでも優しい言葉をかけてくれたことがあった?」

いつも自分達の愚痴ばっかり。
誰だって自分の生活を維持するのに必死なんだよ。
どうして見てくれないの?
私達だって優しくしたいし、助けてあげたい。
でも、いつも泣きそうになるの。

私はないものねだりなんだろうか?
冷徹な娘なんだろうか?

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