逃げてきた子

2004年3月10日
仕事上、子供たちや学生と話すことが多い私。
先日、中学生ぐらいの男の子から相談の電話がきました。

『今学校に行ってなくて、勉強が遅れてるんです。』

転校をしたばかりで、うまくクラスメートに馴染めないという。
でも、なにかが引っかかって私は彼と色々話をしてみた。
すると、彼はぽつりとこう言った。

『お父さんが、僕達に暴力を振るうんだ。だから、お母さんと逃げて来たの。クラスの子がなんで転校してきたのかって聞いてきて、それで、うまく説明できなくて・・・僕、答えられなくて、学校に行くのがなんだか嫌になっちゃって・・・』

うん・・・うん・・・。
私は彼の話を聞くことしかできなかった。
彼はひとしきり話してこう言った。

『ありがとうございました。僕、誰かにずっと言いたかったんだと思う。』

今、彼のお母さんは離婚の申立てをしている最中だそうです。
彼はひとりで家にいて、ものすごく不安になって電話をしてきました。
彼にとって話を聞いてくれる人だったら誰でもよかったんだと思う。
だから、タウンページでうちの会社を見つけて電話してきたんだろう。

家という密室での暴力は発見されにくい。
躾という名の暴力で、子供を傷つける親がいる。

これは氷山の一角。
目に見える現実の中でのワンシーンでしかないの。

『TEAM』というドラマは、だからこそ私の心に衝撃を与えたのです。

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