泣けない私

2004年11月22日
週末、えんちゃんが家へお泊りに来た。
TUTAYAが100円!ということもあり『回路』と『アリー4』をレンタル。

0時過ぎ、部屋を暗くして『回路』を観る私たち。

暗い部屋に暗い画面。
思いっきりホラーを楽しむ私たちの心臓を縮めたのはDくんからの電話だった。

「もしもし。今大丈夫ですか?」

Dくんが言う。

「今、思いっきり怖い映画を観てたんだよう!!!」

今日、彼は映画を観に行ったそうだ。
『今、会いにゆきます』
こないだ私が『笑の大学』と一緒に観に行ったやつ。

映像が綺麗で、少しおとぎ話っぽくて、ちびっと泣けるいい映画だ。

私はその映画がDくんが観たい映画じゃないって知ってる。
彼、そういう感動もの好きじゃないもの。

と、いうことは誰かに誘われて行ったと考えるのが自然。

でも、私はあえて誰と行ったの?なんて聞かなかった。
きっとDくんが聞かれたくないと思ったから。

しかし、彼はあえてこう言った。

「仕事は19時に終わったんですよ。それからドライブがてら山形に行って、山形の映画館のレイトショーで観たんです。泣きはしなかったけど、いい映画でしたよ。」

・・・そう。
ドライブに山形まで行って映画観たんだ。

私はえんちゃんと楽しい時間を過ごしてたよ。

私だって楽しい時間を過ごしてたから、全然、Dくんが誰とどこに行ったかなんて、気にしない。



・・・うそ。
ほんとはすごく嫉妬してる。

きっとDくんは女の子と行ったんだ。

男の子と行く映画じゃないもの。
あれ。

日曜は法事だよね。
私はDくんに1週間も会ってない。

ほんとは会いたくて会いたくてしょうがなかったのに。

でも、Dくんはほかの女の子とドライブに行って、映画観たんだ。


ふーん。
・・・そう。
よかったね。

私は自分の中の黒くてモヤモヤした嫌なものでいっぱいになった。

彼のことを思ってさみしくなると、いつも思い出して泣いてしまうのはイズミとの楽しかった時間。
Dくんを思って泣きたいのに、悲しくて涙が溢れちゃうのはイズミとの思い出ばかりだ。

自分でも、よくわからない。

自分がどうして泣いちゃうのか。

昨日『新撰組!』で永倉さんの奥さんのおそのさんが薩長の兵士に殺された。
おそのさんは永倉さんの友達の宇八郎さんの許婚だった。
宇八郎さんが死んでしまったと思ったおそのさんは、大阪で芸妓になり、その後永倉さんが彼女を探し出して彼女と結婚するわけなんだけど。。

その、おそのさんが薩長の兵士に新撰組縁者ということで斬られた。
瀕死の状態でいたのを永倉さんが抱き上げた時に、おそのさんが最期に口にした名前は

「・・・宇八郎さま」

自分を救ってくれた永倉さんの女房として生きようと思ったけど、やっぱり、ずっと想っていたのは宇八郎さんだったのよね。



昨日、恒例の感想メールを送ることがどうしてもできなかった私は、Dくんにこうメールした。

『おそのさんが言ったことが真実』

1時間後に彼から返信がきた。

『真実ってなにがですか?』



どうにもこうにもそういうことで。




私は彼に返信する気にはなれなかった。

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